プラユキ先生のお話&瞑想会、行ってきました!
去る1月14日(月)、大阪で行われたプラユキ先生のお話&瞑想会に行ってきました。プラユキ先生のお話のポイントをまとめてみました。
プラユキ先生とは?
プラユキ・ナラテボー先生。
タイで出家された日本人のお坊さん。タイの北部にあるスカトー寺の副住職をされています。
著書多数。
一般の人に向けてわかりやすく書かれた本が多いです。
なんと、あの超有名ブロガー・イケダハヤトさんとの共著もあるのは、驚きですね。
最近では、NHKのテレビやラジオへのご出演もされており、今や日本を代表するお坊さんといっても良いかもしれません。
私は、著書はよく拝読していましたが、お目にかかったのは今回がはじめてでした。
想像していたとおり、とても温和で物腰のやわらかな方でした。
一般的に日本のお坊さんは、キリッとして、ちょっと厳しい感じのイメージがありますよね。
プラユキ先生はそれとは対照的で、笑顔を絶やさない方です。
印象的だったことば
昨日のプラユキ先生のお話で、一番印象的だったことば
— パオ@瞑想ブロガー (@PaoElephant) January 15, 2019
「過去にどんなつらい経験をした人でも、仏縁に触れ、正しい方法で瞑想すれば、必ず立ち直り、前を向いて生きていける。
なぜなら仏教は、理にかなっているから。
私はそういう人をこの目でたくさん見てきた」
これまで、どれだけ多くの人が、この言葉に救われてきたのでしょうか。
毒親育ち、親しい人との死別、経済的困窮、トラウマ。。
過去にどんなつらい経験をした人でも、
「必ず立ち直り、前を向いて生きていける」
こう断言されていました。
なかなか、言えることではありません。
さすがプラユキ先生だ、と思い、感動しました。
これは、別にスピリチュアルな話ではありません。
仏教は、宗教というかたちをとってはいますが、理にかなっているところが多々あります。
仏教の瞑想は、盲目的な信仰ではなくて、具体的な心の問題を解決するための合理的で実践的なアプローチです。
プラユキ先生は、その合理的な部分にフォーカスしてお話をしてくださるので、話に説得力があります。
現代の日本人にフィットするように、心理学のことばなんかも交えながら、ニュートラルに話してくださいます。
宗教に抵抗があるという方でも、プラユキ先生のお話は、抵抗なく受け入れられると思います。
仏教のエッセンス(四聖諦)
さて、仏教は理にかなっているという話ですが、具体的にはどういうことでしょう?
プラユキ先生は、四聖諦の話をされました。
四聖諦
「ししょうたい」と読みます。
仏教の教えのコアな部分です。
まあ、マニアックなところには踏み込まずに、ここではサクッとポイントだけ整理します。
四聖諦は、「4つの正しい教え」くらいの意味でとらえておけば良いです。
苦諦、集諦、滅諦、道諦の4つです。
苦諦(くたい) :まず、苦しみを明らかにしよう
集諦(じったい):苦しみには必ず原因があるよ
滅諦(めったい):苦しみは誰でも滅し尽くすことができるよ
道諦(どうたい):苦しみを滅する方法があるよ
難しく考える必要はありません。
→人生は苦だよね。つまり、人生は思い通りにならないよね
→思い通りにならないのは、何かに執着しようとする心の動きがあるからだよね
→その心の動きをあるがままに見つめ、手放せば、自由になれるよ
→自由になる方法は、ちゃんとあるんだよ
ってことです。
これ、とてもシンプルで、合理的だと思いませんか?
ものすごい雑な言い方をすれば、問題には原因があるんだから、その原因をちゃんと認識して、解決していこうよっていう話。
考えてみれば、当たり前すぎる。
当たり前だけど、なかなかできてる人は多くないわけです。
苦しみの原因は?
人生、なかなか思い通りになりません。
それには、原因があります。
思い通りにならない原因は、何かに執着しようとする心の動きがあるからです。
・食べたい、飲みたい、エッチしたい
・金持ちになりたい、有名になりたい
・年取りたくない、老いぼれジジイになりたくない
これが執着ですね。
渇愛(タンハー)とも呼ばれます。
私個人的には、完全に執着を手放した生き方なんてできそうもありませんがw
とにかく、ブッタは、人生が思い通りにならない原因は、執着にあると説いたわけです。
逆に、人生の苦しみの原因として、以下の3つの考え方を否定しました。
・過去世のカルマによる(宿命論)
・神の意思による(神意論)
・偶然の産物である(偶然論)
プラユキ先生は、ここをしっかり解説されていました。
ようは、苦しみの原因を、宿命とか神とか、外部に求めないっていうことですね。
原因は、外部ではなく、自らの心の動きにある。
だから、そこを変えれば、自由になれるよっていうことです。
どうすれば苦しみは消えるの?(八正道)
さて、
自由になる方法は、ちゃんとあるんだよ
という話でした。
道諦=苦しみを滅する方法 ですね。
いったいどんな方法でしょうか?
仏教は、苦しみを滅するための方法として、八正道を説きます。
8つの正しい実践の道という意味です。
1.正見: 正しいものの見方
2.正思: 正しい心の向け方
3.正語: 正しい言葉
4.正業: 正しい行い
5.正命: 正しい生活
6.正精進:正しい努力
7.正念: 正しい気づき
8.正定: 正しい心の安定
ここは深入りしませんが、プラユキ先生が強調したのは、
7.正念
8.正定
の2つ。
7.正念
「正しい気づき」というのは、今ここで身体に何が起こっているのか、それをどう感じているかということを、ありのままに自覚するということ。
われを失ったり、周りの状況に翻弄されたりせず、常に、「いま、ここ」に意識を集中することです。
8.正定
「正しい心の安定」というのは、外界、内面にどんな状況が生じてきても、動揺することなく、安定した状態で落ち着いていられる能力を培うこと。
何が起こっても、オープンハート!世界を信頼し、どんと来い!と受け止めることのできる力です。
この正念と正定は、心のトレーニングで鍛えます。
そうです、瞑想です!
プラユキ先生が指導された瞑想のやり方については、次回エントリで詳しく解説します。
おわりに
プラユキ師の瞑想会、ただいま第一部です! pic.twitter.com/w94Zi7W3Pl
— 白あえ (@harusame_co) January 14, 2019
プラユキ先生のお話&瞑想会は、大盛況。
満席で、キャンセル待ちの人も出ていたそうです。
年配の男性が多いのかな、と勝手に思っていましたが、予想以上に女性も多かったです。
若い方もちらほらという感じでした。
第一部のお話の部分は、1時間を超えて、最後には質疑応答もあって、盛り上がりました。
今回、ご紹介した内容は、プラユキ先生のお話のうち、特に重要だと思ったポイントをピックアップしてまとめました。
多少、私の解釈や言い換えなども混ざってはいますが、プラユキ先生の話を聞いてみたいと思っている方の参考になれば嬉しいです。
次回エントリでは、プラユキ先生の指導された、瞑想のやり方をご紹介します。
※なお、記事執筆については、プラユキ先生ご本人の許可を取っています。
パオ