「自分はダメ人間だ」と思ったとき、1分でできるメンタルハック
「自分はダメ人間だ。。」何か大きな失敗をしたとき、誰でもそんな風に思ってしまうもの。そんなとき、気持ちを軽くするための、たった1分でできる便利なメンタルハックがあったので、ご紹介します。
はじめに
仕事で何か大きな失敗をしたとき、
「だから自分はダメな人間なんだ」「自分は無能な人間だ」などと思ってしまう。
そんなこと、誰でも一度はあると思います。
恋人や大切な人を傷つけてしまったとき、
「自分は最低な人間だ」。そんなふうに自分を責めてしまうこともあるかもしれません。
でも、そんなネガティブな思考って、余計に自分を追いつめるだけ。
ネガティブな思考と距離をとって、メンタルの悪化を防ぐための便利な方法があるので、ご紹介します。
「と思った法」
「と思った法」です。
一体なんだろうと思うかもしれませんが、やり方はいたってシンプルです。
1.「自分は無能だ」や「ダメな人間だ」と思ったら、そのフレーズを小さな声で口に出し てみて、自分のなかにどんな感覚が生まれているかをチェック。
「胸がムズムズする」や「後頭部がズッシリ重い」など、体の感覚に気を配るとよい。
2.再びネガティブなフレーズを頭のなかでくり返しながら、その後に「…と思った」とつけ加えてみる。
「自分は無能だ…と思った」や「ダメな人間だ…と思った」のように、 5〜6回ほどリピート。
3.最後に、さらにネガティブなフレーズを頭のなかでくり返しながら、その後に「…と思ったことに気づいている」とつけ加えてみる。
たとえば、「自分は無能だ……と思った ことに気づいている」や「ダメな人間だ…と思ったことに気づいている」のようになる。
この方法を何度か使うと、一気にネガティブな思考と距離を取れるようになり、嫌な感情に巻き込まれにくくなります。
何か否定的なフレーズが浮かんだら、すかさず「…と思った」とつけ加えてみてください。
引用元:『超ストレス解消法 イライラが一瞬で消える100の科学的メソッド』鈴木祐著、株式会社鉄人社、2018年
ネガティブな思考が出てきたら、文末に「と思った」とつけ加えて声に出してみる、ただそれだけです。
脱フュージョン
「と思った法」
なんだ、それだけのことかと思うかもしれません。
ただ、これは「脱フュージョン」といって、心理療法でも使われるテクニックです。
「自分はダメ人間だ」だという思考が出てくること自体は、誰にでもあることなので、仕方ないです。
ただ、それをそのまま受け止めてしまうと、「自分がダメ人間である」ことが事実として迫ってきてしまいます。
自分はダメ人間なのだから、「もう何をやってもうまくいかない」と思い込み、新しい挑戦をすることを避けたり、家に引きこもってしまうなど、現実の行動に影響が出てきます。
しかしながら、「と思った法」を使うと、たまたま自分の心に「自分はダメ人間だ」という思いが生じただけということになり、自分自身と自分の思考との間に距離ができます。
思いが生じただけなのだから、その思いはいずれ変化し、去っていきます。
声に出して自分に言い聞かせ、くり返すことで、ネガティブな思考に巻き込まれないようになっていきます。
おわりに
「と思った法」
たったこれだけのことですが、うまく習慣になると、ずいぶん気持ちが楽になります。
これ、自分だけでなく、他人に対する思考・感情にも応用がききますね。
「あいつは悪いやつだ」「あの人のこと、許せない」
そんな思いが生じたときにも、文末に「と私は思った」をつけてみる。
すると、自分の怒りを少しは手放すことができます。
たった1分でできる、便利なメンタルハックです。
ぜひ試してみてください。
「と思った法」のやり方については、こちらの本を参考にしました。
ストレス解消、メンタル改善のために気軽に試せる方法が100も掲載されています。
単行本だと1,512円のところ、Kindle版であれば605円で販売中。あわせてご参照いただければ嬉しいです。
パオ