私が見聞きした、国家公務員ブラック・エピソード
今日は、私PAOが、国家公務員時代に見聞きしてきたブラックなエピソードをご紹介します。
前回のエントリで、国家公務員、特にキャリア組といわれる人々の労働現場について、概観をお伝えしました。
スターをたくさんつけてくださり、ありがとうございます。
今回は、私が公務員時代、実際に見聞きしてきた印象的なエピソードをご紹介します。
“今日中”に回答します
私がまだ新人だった頃のことです。
〇〇省とやり取りをしていました。
私 「Aの件、回答をお願いできますか?」
〇〇省 「はい、今日中には回答します」
私は、安心して、回答を待っていました。
でも、定時の18時を過ぎても、回答がありません。。
心配になり、〇〇省に電話します。
私 「Aの件、状況はいかがですか?」
〇〇省 「もう少しだけお待ちいだだけますか。申し訳ありません」
でも22時になっても、回答がありません。。
私はもう待ちくたびれてしまい、上司に一言断ってから帰ってしまいました。
そして翌朝、メールを開いたら、〇〇省からちゃんと回答のメールが来ていました。
〇〇省の方、ありがとうございます。
しっかり対応していただきました。
メールの送信時間を見たら、23:59 …
新人で世間知らずだった私は、「今日中に回答します」の「今日中」は、てっきり定時の18時くらいかと思い込んでいました。
後から上司に言われました。
今日中っていうのは、23:59までっていう意味だよ。
なんと。。
これは、国家公務員だけの常識でしょうか。それとも、日本の常識なのでしょうか。。
おれら2ケタでヒーヒーいってられないよな
これは、私が職場のエレベーターに乗っていたときに、耳にしたセリフです。
20代半ばと思われる男女が話しています。
どこの省庁の職員かはわかりませんが、おそらくキャリア組です。
2人とも、目を真っ赤にして、話しています。
前日、国会待機か何かで、ほとんど寝ていないのでしょう。
「おれら2ケタでヒーヒーいってられないよな」
これは、
「おれら、1か月の残業時間は2ケタで、まだ良い方だ。こんなんで根を上げてちゃいけないよな」
という意味です。
ようするに、1か月あたりの残業が3ケタ、つまり100時間を超える人が、周囲にゴロゴロいるということです。
休日出勤がなかったとして
残業月100時間とは、
9:00出社 23:00退社 これを毎日
残業月200時間とは、
9:00出社 翌4:00退社 これを毎日
ということです。
過労死ラインの目安となる時間は、月あたりの時間外労働で80時間とされています。
過労死ラインを超える働き方が、もはや当たり前ということですね。
所感
私自身は、比較的恵まれた職場にいました。
それに、たった6年でやめた身です。
国家公務員の労働現場の実態について、詳しく語る資格はないのかもしれません。
また、国家公務員の労働条件がとりわけ劣悪なわけでもありません。
待遇面を考えれば、もっとブラックな業界なんて山ほどあります。
しかし、私の見聞きした範囲で言えば、少なくともキャリア組の仕事は過酷です。
社会的な地位が高いとか、給料が安定しているというだけのモチベーションで、続けられるものではないです。
法律案や国会答弁の作成という仕事は、国民の目からは見えにくいですが、とてもやりがいのあるものです。
というか、本当にやりがいを感じて取り組める人でないと務まらないです。
毎日徹夜でもやってやるぞとの気概が必要です。
中途半端な気持ちでできるような仕事ではありません。
無責任かもしれませんが、今は彼らの労働環境が少しでもよくなることを、祈るしかありません。
PAO