国家公務員、ブラックな労働現場
私PAOは、今年6月まで国家公務員でしたが、退職し主夫になりました。今日は、私がこの目で実際に見てきた、国家公務員のブラックな労働現場についてお話しします。
公務員のイメージ
公務員といえば、みなさんはどんなイメージをお持ちですか?
テレビでよく、えらい官僚が不祥事で頭を下げている映像を目にしますね。
あまりイメージはよくないかもしれません。
一方で、私が公務員になったとき、家族や親戚からはすごく喜ばれました。
安定した職業で、高待遇のイメージがあるからですね。
実際に、2017年にソニー生命が実施した調査よると、
将来なりたい職業
男子高校生→ 公務員 4位
女子高校生→ 公務員 1位
引用元:中高生が思い描く将来についての意識調査2017(ソニー生命保険)
と、上位にランクインしています。
一口に公務員といっても、仕事はいろいろあります。
国家公務員、地方公務員、警察官、自衛隊員、教師などさまざまです。
イメージ通り、民間企業と比べれば高待遇の仕事もあると思います。
しかし、公務員の中でも、国家公務員に限っていえば、わりと激務です。
これは、6年間国家公務員として働いた私が、実感としていえることです。
イメージとは違って、少し意外かもしれません。
国家公務員のしごと
国家公務員とは、ざっくりいうと、国の機関に勤める人のことです。
中央省庁はもちろん、国会や裁判所で働く職員、また自衛隊員も国家公務員に含まれます。
ですが、国家公務員といっていちばんにイメージするのは、いわゆるキャリア組という人たちですね。
国家公務員の総合職試験(昔の国家Ⅰ種)に合格し、財務省、外務省、経済産業省などといった中央省庁でバリバリ働き、将来の出世が期待されている人たちです。
ちなみに、私はキャリア組ではなく、どちらかといえば、キャリア組の人たちをそばで見ている立場でした。
彼らと一緒に仕事をしていましたが、私の仕事は、さいわい、キャリア組の人たちほど過酷なものではありませんでした。
私の労働時間は、
普段 月に残業40〜50時間 毎日の退社時刻 (平均)20:30くらい
繁忙期 月に残業100時間 毎日の退社時刻 (平均)23:00くらい
こんな感じでした。
私は体力ないのでこれでも楽ではなかったですが、国家公務員の中では、そうとうホワイトな方です。人間らしい暮らしができます。
ありがたいことに、私は上司や同僚にも恵まれたので、楽しく仕事をすることができました。
でも、キャリア組の人たちは、大変そうでした。
彼らの働きぶりは、想像を絶するものでした。
勤務の実態
長時間労働の原因として、たびたび問題になっているのが、国会待機です。
みなさんは、テレビで国会中継を見たことがありますか?
委員会の場で、国会議員が、国の重要課題について、いろいろと政府に質問をするのですね。
それに対して、大臣や政府側の人間が、責任もって答弁をします。
あの答弁、もちろんアドリブではなく、事前にちゃんと準備しています。
委員会が開かれる前日から、準備が始まります。
スケジュール例です。
委員会の前日(一例)
21:00頃 議員からの質問通告が出揃う
23:00頃 質問通告を受け、省庁内で担当が決まる
(→担当外の人はここで帰れる)
答弁の作成
上司に上げる
関係各省との協議
2:00頃 タクシーで帰宅
委員会の前日(ひどいとき)
24:00頃 議員からの質問通告が出揃う
3:00頃 質問通告を受け、省庁内で担当が決まる
(→担当外の人はここで帰れる)
答弁の作成
上司に上げる
関係各省との協議
→泊まり…
国会会期中は、基本的に、こんな感じです。
国会会期は、通常国会と臨時国会あわせて、年365日のうち、200日くらいはあります。
1年の半分以上、こんな生活をしているんですね。
むすび
もちろん、国家公務員全員が、こんな生活をしているわけではありません。
省庁、部署、また時期によっても、労働時間は大きく変わります。
ホワイトな職場も、それなりにあるはずです。
でも、特にキャリア組は、激務ですね。
次回エントリでは、国家公務員の労働環境について、私が見聞きして印象的だったエピソードをご紹介します。
※なお、この記事は、国家公務員の労働環境について、私個人の見解を述べたものです。あくまで私の主観に基づくものであり、事実であるかどうかの裏付けが十分に取られていない情報が含まれている可能性があります。
PAO